4月29日 (月) 河津町 菖蒲沢港 桂丸 ルアー5目  安倍、鈴木、遠藤、初田、秋山 5人仕立

鈴木船長「鰹は先週来たけどもうどこかへ行っちゃったな。今シーズン(4月〜)平鱸が20本以上でてるよ。型は小さいけど。」     私「(1日1本位は釣れるんだな。)小さいって、どの位?」船長「4キロか5キロ位の小さいのばっかりだよ。」            私「へ………?(どこが小さいんじゃ?!)」船長「もしサラシが無くても、菖蒲沢の沖にマリンロボが先月出来て、シイラはいっぱいついていたよ」私「行く!行く!」

こんな会話が交わされ、あれやこれやの道具を満載して河津町の菖蒲沢港へ向いました。当日はスロープの補修中との事で上げ潮を待って陸置きの船を降ろして朝7:30と遅めの出船。それで静岡組は5:00、沼津組は6:00と楽々の出発でした。出船したら沖にはトリ、トリ、トリ、湾内では見られないような物凄い数のトリがエモノを探して飛行中。青物の気配ムンムンです。しかし船長は「あれは多分サバ。帰りにやればいいからまずは鱸をやろう。」須崎から順番に攻めます。桂丸は沖磯のサラシに潜む平鱸をルアーのキャスティングで釣らせる数少ない遊漁船。元々ダイバーの為の船だったので船長は水中の隠れ根の事も、付近の潮の流れ方も熟知しています。大波が立ち、複雑な潮の流れが強烈な沖磯の際を攻めるのは、他の船では真似出来ません。もちろん、大きな船では磯の際まで入っていけないので桂丸のサイズがベスト。キャスティングも5人が限度です。平鱸は良いサラシが出来ないと釣りになりません。従って「ある程度の波(風で出来た波というより波長の大きいウネリ)」がどうしても必要です。この日の伊豆地方の天気予報は北東のち南の風、波の高さは2m。こりゃいいぞ!と前日は思いましたが、しかし思ったより波がありません。磯にあたって出来たサラシが青白くなって船の際迄帰ってくる、そんな大きさのサラシが好条件なのです。条件が揃わないと釣りにならない為にそうそう数釣れる魚ではありません。私自身、平鱸は1993年、初めて桂丸に乗った日に1尾釣ったきり。以後20回以上乗船していますが、周りでは釣れているものの(中には1日で3尾釣った人も!)、私は全然釣れません。自分にとってはまさに幻の魚です。

須崎の灯台下を最初に攻めましたがサラシが今イチ。磯際に14センチのフローティングミノーを次々キャストしますが平鱸は出て来ません。いれば5〜10投すれば何らか反応があるので、ここを見切って次々ポイントを移動します。サク根では危険な位かなりいいサラシ!時々船首から波が突っ込んで来て船内が潮で洗われるビッグウェイブ!!揺れる船内で足を踏ん張って懸命にキャスト!キャスト!何としても1尾ヒラの顔を拝みたい!しかし、喰わない。エビス島沖や平根も攻めましたがここはサラシがあまり無し。10時位迄あちこち沖磯を攻めましたが全く反応が無く、海も静かになってきてしまいました。

「この凪ぎでは御子元島もサラシが期待出来ない」との船長の判断で、その後鳥山を追う事にしました。鳥の数は相変わらず多いのですが、鳥が海面に落ちない。(捕食していない)この下に何か青物がいるのは間違い無いのですが、イワシダンゴは全く出来ず、ナブラ打ちが出来ません。仕方なく、鳥の周辺でバーチカルジギングを始めると、何やら20〜30cm程の魚の群れが海面下5m位のところを大量に通過していきます。船長曰く、「これだけ鳥山の足の早いのは多分鰹がいるから。それにサバも混じっていると思う。」しかし、5人で一生懸命にシャクレどもシャクレども反応無し。

11時過ぎに最後の頼みの綱「マリンロボ4号」を攻める事に。今迄天龍沖や御前崎沖、波勝崎沖のマリンロボは行きましたが、ここは初めて。水深は200数十メーター。タンカー2隻で重りを運んで来てそれに大型のチェーンを結んで固定してあるそうで、直径5m程の円錐形のブイです。3月に設置したばかりとの事ですが4月中旬には早くもシイラやカンパチの釣果が見られたそうです。早速ペンシルベイト、ポッパー等で魚の活性を見ますが、反応無し。ここでイヤーな予感がしましたが、80gのメタルジグに切り替えてジギングする事に。しかし物凄く潮が早くて30mも落とすとラインが真横になってしまいます。オマツリも続出。しかも小魚がほんの少し見えるだけで大型魚の姿無し。あたりも無し。

ついにここも見切って稲取沖水深25〜30mのポイントで根魚釣りをする事になりました。この頃になると海はベタ凪ぎ。心地よいゆれ具合で日もさして暖かく、ついついビールがすすんでしまいます。メタルジグで底付近をリフト&フォールさせて、秋山君にやっと船中第一号の魚。良型のカサゴでした。これを見て私はすかさずベイトタックルにチェンジ。秋山君と同じスピードジグの60gに切り替えて誘うと、グイグイと力強い手ごたえ。しかし巻き上げてくるとただ重くなってしまいました。「ゴミ?タコ?」しかし上がって来たのは久々の高級魚「アカハタ」。37センチとこちらも良型でした。この後落としこみでコツッというあたりを感じたので合わせてみると、20cmクラスのクロムツ。遠藤さんにも同サイズのクロムツ。その直後私に連続ヒット!同じくクロムツ。ここで沖上がりの2時を迎え、残念ながら帰港となりました。当日の表水温は18℃。青物狙いにはちょっと厳しい状況でした。一方、平鱸の方もこれからが本番。5月、6月が最盛期との事なのでいいサラシさえあればきっと幻の2本目が釣れるはず!次回必ずリベンジだ!

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